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2010年12月7日 W杯開催地決定について

書かなきゃ切り替えが出来ないし前を向けないから書くけど、
ホント未だに気力が湧かない。
この件に関して心情をまとめるどころか、言及するだけでも苦痛。
なのでどこまで書けるかわからんですが、とりあえず書けるだけ。
色々更に書き深めるべき箇所もあるかとは思いますが、
無い気力を振り絞って書く、そんな状況なので、何卒その点ご容赦ください。


今回の決定、非常に不愉快ですし不快ですし徹底的に失望させられました。
またしても FIFA の暴走を、誰も止められる事無く終わりました。
それを一番顕著に表しているのが、イングランドの初回投票での落選です。

2018 年大会に立候補していたイングランドは、最有力候補と言われていました。
事実、インスペクションの結果も最も優秀で、
ネックと言えば同時期にウィンブルドンが開催される事くらい。
後は欠点を探すほうが難しいほどで、ロシアの追い上げが噂されていましたが、
最終的には問題なくイングランドに落ち着くとの見方が大半でした。
それが、蓋を開けてみれば、自国票の他にたった一票しか獲得できず、
初回投票で瞬殺されました。

背景には、この度の開催地選定投票に纏わる、英国メディアのおとり調査があります。
当時投票権を持つ理事二名に対して、英国メディアが 2022 年の候補地アメリカの、
ロビー活動のエージェントと偽り、票買収の現実を暴いた事により、
その理事二名は投票権を剥奪され、FIFA も内部調査を行うと宣言し、
以降不正行為の未然防止に努めるとの姿勢を明らかにしました。
これにより、今までの FIFA 内部に蔓延る金満体質とエゴイズムに、
ある程度の抑止力が発動されると思われました。
英国メディアが FIFA の暴走を止めようと奔走した結果、
公正な投票が執り行われると期待されました。

ところがそれが、驚くべきことに真逆に作用したという結果になりました。
英国メディアの調査に FIFA 内部が不快感を示した結果が、
イングランドの惨敗劇の唯一無二の理由となりました。
FIFA の暴走のスピードは更に速度と勢いを増したというわけです。

イングランドが外れたとなると、FIFA にとっておいしい選択肢はどれか。
BRICs のひとつである、大富豪アブラモビッチがプレゼンにも顔を連ねるロシアです。
高度経済成長が見込まれ、且つ即戦力的に大富豪がベッタリと寄り添うロシアは、
FIFA にとって垂涎の存在であること疑いなし、というわけです。
インスペクションの結果では最も開催リスクが高いと判断され、
開催地間の移動も、飛行機以外に手段が無い場所もチラホラ。
そんなの、お構いなしという事です。

暴走は留まる事を知らず、それは 2022 年大会の投票にも及びました。
この大会は、94 年大会で史上最高の観客動員数を記録し、今尚破られていない、
記録保持者のアメリカが、その収益力とインスペクションの高評価で、
不動の最右翼候補と言われていました。
ネックは比較的最近に開催経験がある点と、政府保証が万全ではない点でしたが、
94 年から 22 年には、28 年の間があく事になるので、あまり問題ではないと思われ、
また、最終プレゼンで、元大統領のクリントンが席に立ち、
現大統領のオバマもビデオ出演するなど、政府保証の面もクリアし、
万全の状態で投票日を迎えました。
アメリカでない理由が見当たらない、そんな状況で選ばれたのがカタールでした。
あまりにもあからさまで、エグい結果です。

カタールは開催時には 40 度を越える気候の段階で、
候補者としての検討要員から外れると思われていました。
インスペクションの結果も最も開催リスクが高いとされ、
国の規模や代表チームの戦績など、何をとっても評価に値しない、
全く持ってワールドカップ開催地として現実味の無い存在でした。

それが結果的には磐石の票確保で完勝しました。
票確保の背景にはオイルマネーの影があることは、子供でもわかる事です。
親善試合招致などの中で投票権を持つ FIFA 理事に、
開催報酬との名目で法外な金が渡っていたり、
天文学的なギャラでビッグネームを雇ったりし、
2 大会同時決定という選定方式の中に存在する問題点を突き、
利害関係を巧みに利用して、票まとめを行った結果、
10 票を一度も割る事無く、開催権の強奪に成功したわけです。
無論 FIFA にとって、ロシアよりも更に大好物な存在であるオイルマネーの国は、
利権の甘い汁を存分に堪能できる選択肢であり、
酷暑や開催リスクの高さなど、これまたお構いなしという事です。

インスペクションの結果がここまで無視され、
金満体質を恥ずかしげも無く露にされると、
その厚顔無恥ぶりに、怒りを通り越して呆れます。
意味が無いならインスペクションなんてやるなという話です。
出来レースの結果を受け入れられずにいる神経を、
更に逆撫でする材料にしかなりません。
世界最大のイベントの持つ重要性を、FIFA 内部の権力者が、
一番軽視しているという皮肉な状況です。

ブラッターの会長選の票確保の為に南アフリカくんだりまで行かされたこの年、
その忸怩たる思いも冷めやらぬまま、またしてもお約束の腹黒い結末。
とばっちりを食うのは、いつもファンです。

フェア・プレイ(笑)
推奨してるんでしたっけね、そういえば FIFA 的な組織は。
どの口が言ってるんでしょうね。

腐ってます。

サッカーは愛してます。ですが、FIFA は軽蔑してます。
いつまでこんな事が続くのでしょうか。


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